【10月10日 AFP】全仏オープンテニス(French Open 2020)は9日、男子シングルス準決勝が行われ、12度の大会制覇を誇る第2シードのラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)は6-3、6-3、7-6(7-0)で第12シードのディエゴ・シュワルツマン(Diego Schwartzman、アルゼンチン)を下し、13度目の決勝進出を果たした。

 34歳のナダルにとっては、2005年の初出場以来これが全仏通算99勝目。ロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)が持つ男子歴代最多の四大大会(グランドスラム)優勝20回の記録にもあと1勝に迫った。

 自身グランドスラム通算28度目の決勝となる11日の大一番では、2016年の大会覇者ノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)と激突することが決まった。グランドスラム通算18勝目を目指す第1シードの王者ジョコビッチは同日、第5シードのステファノス・チチパス(Stefanos Tsitsipas、ギリシャ)を6-3、6-2、5-7、4-6、6-1で破った。

 前月のイタリア国際(Internazionali BNL d’Italia 2020)で苦杯をなめたシュワルツマンをストレートで下し、今大会1セットも失わずに決勝へ駒を進めたナダルは、「第3セットではいくつか悪いポイントもあったが、ディエゴは非常にタフな選手だ」「最後まで難しかったが、自分にとってはポジティブな試合となった」と振り返り、「ここでプレーするのはいつも最高だし、とても特別な瞬間だ」と喜んだ。

「決勝まで来た。もっと感触が良かったローラン・ギャロス(Roland Garros、全仏オープン)が過去にあるのも事実だが、まだ1セットも失っていない」「コンディションが自分のスタイルと完璧にマッチしていない。ボールのインパクトの部分でもそうだ。だからここまで来られたことには大きな意味がある」

 直近の対戦となった2015年大会の準々決勝ではストレートで敗れているものの、ジョコビッチとは全仏で6勝1敗で、決勝では2戦2勝のナダルは、「状況が違う。ある意味別の大会だ」と前置きしつつ、「ノバクは考えられる中で最もタフな相手。だけど自分も全力を尽くし続ける。このシナリオでのプレーは面白い」と話した。

「もう一歩前進する必要がある。きょうのディエゴ戦で一つ前に進めたと思うが、日曜日(11日)にはそれでは足りない」「もう一段上げないといけない。それが目指すところだ。そうできるようにハードワークしていく」

 一方、これでナダルに対しては11戦10敗となったシュワルツマンは、「ジョコビッチ、(ロジャー・)フェデラー(Roger Federer、スイス)、ラファとの試合は別物だ。3〜5時間自分のベストのプレーをしなくてはいけないわけだから、彼らと5セットマッチを戦うのは簡単ではない。身体的にも非常に厳しい」と語った。(c)AFP/Dave JAMES