【10月8日 AFP】ジロ・デ・イタリア(Giro d’Italia 2020)は7日、第5ステージ(ミレトからカミリャテッロシラノ、225キロメートル)が行われ、イネオス・グレナディアーズ(Ineos Grenadiers)のフィリッポ・ガンナ(Filippo Ganna、イタリア)が逃げ切って区間優勝を果たした。総合順位では、ドゥクーニンク・クイックステップ(Deceuninck Quick Step)のジョアン・アルメイダ(Joao Almeida、ポルトガル)がリードを広げ、マリアローザ(ピンクジャージー)を盤石なものとした。

 骨盤を骨折したエースのゲラント・トーマス(Geraint Thomas、英国)を失ったイネオスはその後に、総合優勝ではなく各ステージでの勝利を目標にすると誓っていたが、ガンナはチームに勢いを与えた。

 今大会これが2勝目となった24歳のガンナは「トーマスが不運な形でリタイアした後だったから、チームをある程度救う成功になった」とコメントした。

 タイムトライアルのスペシャリストであるガンナにとっては、ロードレースでの自身初勝利にもなったが、細身のクライマーが勝利すると予想されていたステージを体が大きい同選手が制したことは驚くべき結果であった。

 前年王者だったエガン・ベルナル(Egan Bernal、コロンビア)が離脱するなど、ツール・ド・フランス(2020 Tour de France)では残念な結果に終わったイネオスは、連覇がかかっていたリチャル・カラパス(Richard Carapaz、エクアドル)も今回のジロを欠場している。

 UCIロード世界選手権大会(2020 UCI Road World Championships)の個人タイムトライアル覇者で、屈強な体をしたガンナは、アルメイダら有力ライダーがいる集団に34秒差をつけてフィニッシュ。ボーラ・ハンスグローエ(Bora Hansgrohe)のパトリック・コンラッド(Patrick Konrad、オーストリア)が2位に、アルメイダはわずかに遅れ3位に入った。

 3日に行われた第1ステージの個人タイムトライアルを制したガンナは、初出場となる今回のジロであと二つの個人タイムトライアル制覇を目標としている。

 前日まで2秒差で総合首位に立っていたアルメイダは、2位に浮上したバーレーン・マクラーレン(Bahrain McLaren)のペリョ・ビルバオ(Pello Bilbao、スペイン)との差を43秒にまで広げた。(c)AFP