【10月8日 AFP】今年5月に米ミネソタ州ミネアポリス(Minneapolis)でアフリカ系米国人のジョージ・フロイド(George Floyd)さんが警察の拘束下で死亡した事件で、殺人罪で訴追された元警官が7日、保釈金100万ドル(約1億600万円)を支払って保釈された。

 デレク・ショービン(Derek Chauvin)容疑者は、手錠を掛けられたフロイドさんの首を意識を失うまで膝で押さえ続けたとして、第2級殺人、第3級殺人、過失致死の計3件の罪に問われている。現場を捉えた動画が拡散し、全米で大規模な抗議デモが起きていた。

 ヘネピン(Hennepin)郡保安官事務所の発表によれば、ショービン容疑者は逮捕から4か月間にわたりミネソタ州内で勾留されていたが、保釈金を支払ったため、裁判までミネアポリス市内にとどまることなどを条件に保釈された。

 フロイドさん遺族の代理人を務めるベン・クランプ(Ben Crump)弁護士は、保釈を激しく非難。「デレク・ショービンはきょう、保釈金100万ドルを支払った。20ドル(約2100円)をめぐってジョージ・フロイドの命を奪った後、金で自由を買ったのだ」とツイッター(Twitter)上で糾弾した。

 インターネット上では複数のグループが、保釈に抗議する新たなデモの実施を呼び掛けている。(c)AFP