【10月8日 AFP】フォーミュラワン(F1、F1世界選手権)に参戦するメルセデスAMG(Mercedes AMG)のルイス・ハミルトン(Lewis Hamilton)は、今週末行われる第11戦アイフェルGP(Eifel Grand Prix 2020)で、ミハエル・シューマッハ(Michael Schumacher)氏が持つ最多勝利数記録の91勝に並ぶ可能性がある。しかしながら、F1の元最高経営責任者(CEO)であるバーニー・エクレストン(Bernie Ecclestone)氏は、シューマッハ氏の現役時代はより大変なものだったとの考えを示した。

 6度の総合制覇を誇るハミルトンは、11日にニュルブルクリンク(Nurburgring)で決勝が行われる同グランプリで勝利すれば、シューマッハ氏が記録した最多7度の総合優勝へまた一歩近づくことになる。

 シューマッハ氏はハミルトンにシートを譲った2013年12月、スキー中の事故で脳に深刻な損傷を被り、その後は公の場所に姿を見せていない。

 F1を数千億円規模の世界的な商業イベントに変貌させたエクレストン氏は、1991年にデビューしたシューマッハ氏は別の時代にレースしていたとコメントした。

 スイスにある自宅でAFPの電話インタビューに応じた同氏は「シューイー(シューマッハ氏)は自分のマシンでレースしているとき、多かれ少なれ自分自身でドライビングしていた」と述べた。

「ハミルトンには手助けがあるのは間違いない。タイヤの空気圧がどうとか、コーナーを抜けるスピードがどうとかと伝えられている」

「私が敬服しているかつてのアラン・プロスト(Alain Prost)は、旗が振られてレースがスタートすると、独力でレースをしていたが、今はそんなことはない」

 今月末に90歳の誕生日を迎えるエクレストン氏は、ハミルトンが並外れた優位性を発揮している間のその功績をおとしめるつもりはないと続けた。

「ルイスのことを悪く言うことはできないし、彼が良くないということでもない」「誰かと比べて彼がどれほど優れているかということだが、そうだね、彼には超一流の才能があり、過去30年のトップ5のドライバーの中に入るだろう」

「ミハエルより優れていたか? ミハエルがあのマシン(メルセデスAMG)に乗っていたら上回るかだって? 何とも言い難いね」 (c)AFP