【10月8日 AFP】全仏オープンテニス(French Open 2020)は7日、男子シングルス準々決勝が行われ、大会第5シードのステファノス・チチパス(Stefanos Tsitsipas、ギリシャ)は7-5、6-2、6-3で第13シードのアンドレイ・ルブレフ(Andrey Rublev、ロシア)を下し、同大会で自身初の準決勝進出を決めた。

 チチパスは昨年の全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2019)でロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)を破るなどし、自身初の四大大会(グランドスラム)4強入りを果たした。

 しかし、その後は全仏オープンで4回戦敗退、続くウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2019)と全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2019)では初戦敗退を喫し、グランドスラムの舞台では活躍が続かなかった。

 シーズン最終戦のATPファイナルズ(ATP Finals 2019)では周囲の予想を覆して優勝を飾ったが、今年もグランドスラムでは全豪オープンと全米オープンでともに3回戦敗退となっている。

 ギリシャ人として初のグランドスラム優勝を目指している世界ランキング6位のチチパスは、「壮大なことを成し遂げたいと思っている」とコメント。グランドスラムではフェデラーやノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)、ラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)の支配が続いているが、2度目のグランドスラム4強入りを果たした今、自分の時代が近くまで来ていると考えている。

 トップ10の中では最年少となる22歳のチチパスは、「僕はもう次世代の選手ではないと言いたい。立派な大人だ」「それに(世代交代の時は)いつか必ずやって来る。ビッグ3は長い間君臨しているが、5〜6年後も同じ状況が続いているとは思わない。そう信じている」と語った。

 今大会のチチパスはハウメ・ムナル(Jaume Munar、スペイン)との1回戦で最初の2セットを失った後は好調が続いており、そこから15セットを連取している。

 仮に11日の決勝に進出して勝利すれば、2009年の全米オープンを制したファン・マルティン・デルポトロ(Juan Martin Del Potro、アルゼンチン)の後では最年少の男子シングルス優勝者となるが、準決勝では世界1位のジョコビッチとの対決が控えており、決勝では12度の大会制覇を誇るナダルを破らなくてはならない可能性が高い。

 次戦チチパスを迎え撃つジョコビッチは、「タフな試合になると覚悟している。お互いにとって厳しいチャレンジになる」「彼はここ1年、人生最高のテニスをプレーしている」と警戒した。(c)AFP