【10月8日 AFP】ドイツとフランスは7日、ロシアの野党勢力指導者アレクセイ・ナワリヌイ(Alexei Navalny)氏の毒殺未遂への「関与と責任」があるとしてロシアを批判し、欧州連合(EU)による同国への制裁発動を目指す意向を表明した。ロシアは直ちに反発し、独仏の主張は「脅迫」であり、容認できないと非難した。

 独仏外務省は共同声明で、ナワリヌイ氏の事件についてはこれまでロシアに繰り返し解明を求めていたが、「ロシアからはまだ信頼できる説明がない」と指摘。「こうした状況を踏まえ、われわれはナワリヌイ氏の毒物被害にはロシアの関与と責任があるという以外の妥当な説明はできないと考える」と述べた。

 ドイツはこれまで、ロシア政府に事件の調査を求めてきた一方で、ウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)政権を直接非難するには至っていなかった。

 化学兵器禁止機関(OPCW)はこれに先立つ6日、ナワリヌイ氏が旧ソ連の開発したノビチョク系の神経剤を摂取したとの結論を発表し、ドイツ、フランス、そしてスウェーデンによる調査結果を裏付けていた。

 独仏両国は声明で、事件に関与した個人とノビチョク開発に関与した組織を対象に、EUによる制裁の発動を求めると表明した。(c)AFP/Hui Min NEO