【10月8日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は6日夜、新型コロナウイルスの流行を受けた追加経済対策の協議を停止するとした方針表明から一転、議会に対して、限定的な景気刺激策を講じるよう呼び掛けた。協議停止の決定については、個人や企業向けの支援策がさらに遅れることから各方面から非難が集中。投票まで1か月を切った大統領選で劣勢に立たされているトランプ氏は、方向転換を強いられた形となった。

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 トランプ氏は同日、ツイッター(Twitter)で行った発表で、包括的な経済対策をめぐる野党・民主党との協議の停止を表明。新型ウイルスの流行により経済が大きな打撃を受けているのにもかかわらず、11月3日の大統領選が終了するまでは追加の景気刺激策は講じないという強硬姿勢を示した。これに対しては保守派や米国商工会議所(US Chamber of Commerce)からも反発や懸念の声が相次ぎ、米株式市場は大幅に下落した。

 トランプ氏はその後、再びツイッターに投稿し、航空業界支援と個人向け現金支給の単発支援策を講じるよう議会に呼び掛けた。(c)AFP