【10月7日 AFP】ギリシャで2013年、反ファシズムを掲げていたラップ歌手が、極右ネオナチ(Neo-Nazi)政党「黄金の夜明け(Golden Dawn)」の党員に刺殺された事件をめぐり、首都アテネの裁判所は7日、同党を犯罪組織とみなす判断を示すとともに、実行犯に有罪判決を言い渡した。

 ヨルゴス・ロウパキアス(Yorgos Roupakias)被告は、歌手のパブロス・フィッサス(Pavlos Fyssas)さんを追い掛け、刃物で刺した集団の一人。

 ロウパキアス被告は罪状を認めており、終身刑が科される可能性がある。

 一方、党首のニコラオス・ミハロリアコス(Nikos Michaloliakos)被告ら党幹部は、犯罪組織の運営で有罪とみなされ、禁錮5~15年が言い渡されるとみられている。

 これはギリシャ政治史で最重大事件の一つと数えられており、裁判は開始から判決まで5年以上かかった。

 裁判所周辺には、ファシズムに抗議する約1万5000人が集まり、警察と衝突。中には「皆ナチ(Nazi)の収監を望んでいる」と書かれたプラカードを掲げる人もいた。(c)AFP/Helene COLLIOPOULOU and Marina RAFENBERG