【10月7日 AFP】自転車ロードレースのジロ・デ・イタリア(Giro d’Italia 2020)に参戦するイネオス・グレナディアーズ(Ineos Grenadiers)のゲラント・トーマス(Geraint Thomas、英国)は6日、第4ステージ(カターニアからビッラフランカティッレーナ、140キロメートル)を前に、骨盤の骨折を理由にリタイアを強いられることになった。

 2018年のツール・ド・フランス(2018 Tour de France)王者であるトーマスは、5日の第3ステージ(エンナからエトナ、150キロメートル)で落車するとトップから11分以上遅れてフィニッシュし、総合順位で53位に転落したため、マリアローザ(ピンクジャージー)の望みはずたずたに引き裂かれることになった。

 競技開始前のパレードラン中、捨てられた水のボトルを踏んで左半身から激しく転倒した34歳のトーマスは「非常にいら立たしい」とコメントした。

 4度出場したジロで一度も好成績を収められていないトーマスは、2017年大会でもクラッシュから5日後の第13ステージを前にリタイアしていたが、今回が最も早いタイミングでの脱落となった。

 イネオスのチームドクターを務めるフィル・ライリー(Phil Riley)氏は、スキャン検査の結果、「きのうのX線検査では見つからなかった小さな変位骨折が骨盤の下部に確認された」と明かした。

「悪化しやすいけがであるため、予防措置としてトーマスは大会をリタイアすることになる」 (c)AFP