【10月7日 Xinhua News】中国山西省(Shanxi)太原市(Taiyuan)中心地から南西約20キロにある蒙山大仏は、1400年余り前の北斉時代(550年~577年)に彫られたとされる国内に現存する最古の大型磨崖(まがい)仏で、開化寺連理塔などと合わせて蒙山開化寺遺跡として昨年、全国重点文物保護単位(国宝・重要文化財に相当)に指定された。

 同市晋源区寺底村の北に、古くは「並州大岩寺」と呼ばれ、後に「開化寺上寺」と呼ばれるようになった寺がある。北斉の文宣帝(高洋)が天保2(551)年、蒙山の山頂近くにある同寺の後ろの大きな岩を彫って大仏を作り始め、後主(高緯)の時代(576年)に完成した。岩は軟らかい黄色砂岩に属することから、風化や崩落が激しく、後に頭部が失われ、首から下だけがほぼ完全な状態で残された。現在は全体の高さが38メートルで、うち台座が4・5メートル、新たに作られた頭部が12メートルになる。

 開化寺下寺の遺物の一つ、連理塔は唐代から宋代にかけての典型的な様式で、国内に唯一現存する。西側を背に東向きに建てられた二つの塔が、南北に並ぶ。南塔の「化身仏舎利塔」と北塔の「定光舎利塔」は造りや重さが同じで、いずれも方形の一重レンガ塔。台座が連なっていることから「連理塔」と呼ばれている。(c)Xinhua News/AFPBB News