2020年ノーベル物理学賞、欧米の3氏に ブラックホール研究
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【10月6日 AFP】(更新、写真追加)スウェーデン王立科学アカデミー(Royal Swedish Academy of Sciences)は6日、2020年のノーベル物理学賞(Nobel Prize in Physics)を、ブラックホール研究の功績で、英国人のロジャー・ペンローズ(Roger Penrose、89)、ドイツ人のラインハルト・ゲンゼル(Reinhard Genzel、68)、米国人のアンドレア・ゲズ(Andrea Ghez、55)の3氏に授与すると発表した。
同アカデミーは、賞の半分は「一般相対性理論がブラックホール形成に通じる」ことを示したペンローズ氏に、残り半分は「目に見えない極めて重い天体が、銀河の中心にある星の軌道を支配している」ことを発見したゲンゼル氏とゲズ氏に授与すると述べた。
1901年に最初のノーベル賞が授与されて以降、同賞の物理学賞を女性が受賞するのは、ゲズ氏がわずか4人目。
賞金1000万クローナ(約1億2000万円)は、ペンローズ氏が半分を受け取り、残りの半分をゲンゼル氏とゲズ氏が分ける。
賞は通常であれば、12月10日にスウェーデンの首都ストックホルムで開催される公式式典で、カール16世グスタフ国王(King Carl XVI Gustaf)から授与される。12月10日は、1896年に死去し、遺言で同賞を創設したアルフレッド・ノーベル(Alfred Nobel)の命日。
ノーベル財団はこれに先立ち、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)を受けて、今年の授賞式はストックホルムで毎年開かれてきた伝統的な形式ではなく、各受賞者が母国で賞を受け取る様子をテレビ中継する形式で行うと発表している。(c)AFP