【10月6日 AFP】全仏オープンテニス(French Open 2020)の男子シングルスに大会第1シードとして出場しているノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)は5日、4回戦で線審の頭部に意図せず打球をぶつけてしまい、「デジャブにひやり」としたことを認めた。
 
 世界ランク1位のジョコビッチはこの日、第15シードのカレン・ハチャノフ(Karen Khachanov、ロシア)を6-4、6-3、6-3で下し、2020年シーズン通算35勝目にして、ローラン・ギャロス(Roland Garros、全仏オープン)では自身14回目の準々決勝進出を決めた。

 しかしながら、第1セットでは懸命に手を伸ばしたフォアハンドの打球がフレームに当たり、そのまま近くに座っていたベースラインの線審にぶつかってしまうという、心臓が口から飛び出るような場面があった。

 すぐに審判の無事を確かめていたジョコビッチは、米ニューヨークで開催された数週間前の全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2020)で、いら立ちながら不用意にボールを放ってすぐ後ろに立っていた女性線審の喉元に当ててしまい、失格になるという苦い経験をしたばかりだった。このときの敗戦は、同選手にとって今シーズン唯一の黒星となっている。

 全仏では11年連続で8強入りを果たした33歳のジョコビッチは、「まいったね、あのデジャブにすごくひやりとした。線審に無事かどうか確認したよ。なぜなら、当ててしまった頭のところが、少し赤いあざになっていたからね」「彼が大丈夫であることを願っている。とても気丈で勇敢に振る舞っていたけれど、かなりの至近距離でぶつけてしまったから」と語った。(c)AFP/Dave JAMES