【10月5日 CNS】中国・江西省(Jiangxi)萍郷市(Pingxiang)の工事現場で恐竜の卵の化石が10個以上見つかり、注目を集めている。中国科学院脊椎動物・古人類学研究所の王強(Wang Qiang)博士は「初期段階の鑑定で、約9000万年前の後期白亜紀の恐竜の卵と推定される」と話している。

 9月15日、萍郷市上栗県(Shangli)の工業団地建設現場で、作業員がショベルカーを使って道路建設のため掘削作業をしていたところ、石にはめこんだような複数のだ円形の卵を見つけた。上栗県文化財弁公室の黎鋼(Li Gang)主任らが現場に駆けつけ、恐竜の卵の化石と判断した。

 萍郷市は中国の中部地区で恐竜の卵の化石が最も多く発見される地域の1つ。2002年から2014年にかけて白亜紀の地層で200個近い恐竜の卵が見つかっている。黎氏は「化石は博物館で保管し、保存と研究を続けていく」と話している。

 王強博士は「発見された卵の化石は、卵殻の断面が蜂の巣のような構造になっていることが特徴だ」と説明。卵が比較的完全に近い形に残っており、恐竜が暮らしていた環境や恐竜の習性を分析することに役立つと期待されている。(c)CNS/JCM/AFPBB News