【10月5日 AFP】ロンドン・マラソン(London Marathon 2020)は4日、英ロンドンで行われ、男子の部では世界記録保持者のエリウド・キプチョゲ(Eliud Kipchoge、ケニア)が敗れ、ショックで言葉を失った。エチオピアのシュラ・キタタ(Shura Kitata)が優勝した。

 新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)の影響で、出場はエリートランナーのみ、沿道での観戦も禁止という状況の中、キプチョゲは38キロから遅れ始め、キタタらがペースを上げるのを遠くから見つめることしかできなかった。

 順位は8位で、2013年のベルリン・マラソン(2013 Berlin Marathon)で2位になった以外、2016年のリオデジャネイロ五輪を含めてマラソン11勝を挙げているキプチョゲにとっては、13戦目で初の完敗となった。

 35歳のキプチョゲは、英BBCに対して「本当に残念だ」「右の耳がふさがって聞こえない問題があったし、ひどいけいれんも起こした。股関節にも痛みがあった」と話した。

「寒さはあったが条件を言い訳にはしたくない」「終盤15キロは寒さを感じたが、最初は調子が良かった。もちろん、マラソンを走る機会はまだまだ残されているし、ここから立ち直りたい」

 キタタはビンセント・キプチュンバ(Vincent Kipchumba、ケニア)との最後の直線勝負を制し、2時間5分41秒で優勝した。シサイ・レマ(Sisay Lemma、エチオピア)が3位に入った。

 一方の女子の部では、見事な独走を見せたブリジット・コスゲイ(Brigid Kosgei)が2時間18分58秒で大会連覇を達成し、ケニアが面目を保った。米国のサラ・ホール(Sara Hall)が自己最高の2時間22分1秒をマークして2位に入った。(c)AFP