【10月5日 AFP】全仏オープンテニス(French Open 2020)は4日、男子シングルス4回戦が行われ、大会第3シードのドミニク・ティエム(Dominic Thiem、オーストリア)は世界ランキング239位のユーゴ・ガストン(Hugo Gaston、フランス)に6-4、6-4、5-7、3-6、6-3で辛くも勝利し、5年連続の8強入りを決めた。

 ティエムは試合後、ワイルドカード(主催者推薦)で出場した20歳のガストンについて「彼のドロップショットは異次元」「ネットにも400回くらい出てきた」と話し、「きょう勝ち切れたのはラッキーだった。彼は将来ビッグな選手になり、このスタジアムにたくさんの興奮をもたらすようになるだろう」と語った。

 これで今年も地元フランス勢の優勝はなくなったが、ガストンは3回戦で元大会王者のスタン・ワウリンカ(Stan Wawrinka、スイス)を撃破するなど、今大会では見事な健闘を見せた。

 この日も最初の2セットは落としたが、5度目のセットポイントで第3セットを取ると、第4セットでは第4ゲームでブレークを奪って試合を振り出しに戻した。迎えた最終セットではドロップショットを乱発し、第8ゲームでブレークを許し3-5とされると、最後はガストンのサービスリターンがネットにかかり、3時間32分で決着した。

 ティエムは「第3セット4-4でブレークポイントがあったが、そこを取れずに試合の流れが変わってしまった」と振り返り、「体力がなくなり、ああいったドロップショットに対応できなかったが、最後は少し力を振り絞ることができた」と語った。

 全仏オープンでは過去2年連続でラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)に決勝で敗れている全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2020)王者ティエムは、準々決勝で第12シードのディエゴ・シュワルツマン(Diego Schwartzman、アルゼンチン)と対戦する。(c)AFP