【10月5日 AFP】全仏オープンテニス(French Open 2020)は4日、女子シングルス4回戦が行われ、10代のイガ・シフィオンテク(Iga Swiatek、ポーランド)が6-1、6-2で大会第1シードのシモナ・ハレプ(Simona Halep、ルーマニア)に圧勝し、8強入りを果たした。コーチは「競争心の獣」とたたえた。

 まだ19歳で世界ランキング54位のシフィオンテクは、ウイナー30本を決め、2018年の大会女王で今回も優勝候補のハレプに1度もブレークポイントを与えず、68分で決着をつけた。

 コーチのピオトル・シェシュプトフスキ(Piotr Sierzputowski)氏は、「彼女のことは競争心の獣と呼んでいる」「競い合うことが大好きだが、練習は大嫌いで、練習に退屈している。それでも試合になると本当の彼女が顔を出す」と話した。

 両者は昨年の全仏4回戦でも顔を合わせ、そのときはハレプがわずか1ゲームしか落とさずに45分で完勝したが、今回のシフィオンテクは全く逆の見事なテニスを披露。

 前回女王のアシュリー・バーティ(Ashleigh Barty、オーストラリア)や全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2020)を制した大坂なおみ(Naomi Osaka)が不在で、セレーナ・ウィリアムス(Serena Williams、米国)もけがで棄権する中、絶対的な優勝候補になっていたハレプの連勝を17で止めた。

 本人は、「昨年は経験が少なく、大舞台での試合は初めてで少し重圧があった」「だけどそこからかなり成長して、シモナや大坂なおみ、キャロライン・ウォズニアッキ(Caroline Wozniacki、デンマーク)と対戦して重圧をいなせるようになった」とコメント。その一方で、「こんなことができるなんて自分でも驚いている」とも認めた。

 今大会では1回戦で前回準優勝のマルケタ・ボンドロウソバ(Marketa Vondrousova、チェコ)と対戦したが、わずか3ゲームしか落とさずに第15シードの相手を破ると、ここまで1セットも失わずに勝ち上がっている。

 シフィオンテクは次戦、準決勝進出を懸けて世界159位の予選勝者マルティナ・トレヴィザン(Martina Trevisan、イタリア)と対戦する。トレヴィザンは6-4、6-4で第5シードのキキ・ベルテンス(Kiki Bertens、オランダ)を撃破して勝ち上がった。(c)AFP/Dave JAMES