【10月3日 AFP】全仏オープンテニス(French Open 2020)は2日、男子シングルス3回戦が行われ、大会第2シードのラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)が16強入りを果たし、ロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)に並ぶ四大大会(グランドスラム)通算20勝目獲得へ向けて自信を深めた一方、この日は伸び盛りの若手選手の集団がポテンシャルの一端を見せつけた。

 ローラン・ギャロス(Roland Garros、全仏オープン)で12回の優勝を誇るナダルは、世界ランキング74位のステファノ・トラヴァーリャ(Stefano Travaglia、イタリア)を6-1、6-4、6-0のわずか95分で一蹴し、大会通算96勝目を記録。「きょうは今大会ベストのプレーができた」と満足感を示した。

 準々決勝進出が懸かる次戦の相手は、世界ランク213位の予選勝者セバスチャン・コルダ(Sebastian Korda、米国)に決まった。

 1998年の全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament)王者で、全仏でも1992年に準優勝を経験しているペトル(Petr Korda)氏を父に持つコルダは、「彼は僕の一番のアイドル。自分がテニスをプレーする理由の一つだ」とナダルについて話している。

 20歳のコルダはこの日ペドロ・マルティネス(Pedro Martinez、スペイン)をストレートで下し、世界トップ200位圏外の選手としては、2002年のアルノー・ディ・パスカル(Arnaud Di Pasquale、フランス)以来となる16強入りを果たした。

 また同じく20歳で、世界239位のユーゴ・ガストン(Hugo Gaston、フランス)も2015年大会覇者で第16シードのスタン・ワウリンカ(Stan Wawrinka、スイス)を2-6、6-3、6-3、4-6、6-0で撃破しコルダに続いた。4回戦では、過去2年の全仏決勝でナダルに敗れ準優勝に終わっている、全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2020)覇者のドミニク・ティエム(Dominic Thiem、オーストリア)と対戦する。

 さらに、イタリアの19歳ヤニック・シナー(Jannik Sinner)も6-3、7-5、7-5でフェデリコ・コリア(Federico Coria、アルゼンチン)を倒し、2006年大会のノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)の後では最年少での全仏4回戦進出を果たした。

 今大会で1セットも落とさず、自身初のグランドスラム2週目に突入する世界75位のシナーは次戦、今年の全米ファイナリストで、第6シードのアレクサンダー・ズベレフ(Alexander Zverev、ドイツ)と対戦する。ズベレフはこの日、2018年大会ベスト4で、今大会は予選から勝ち上がってきたマルコ・チェッキナート(Marco Cecchinato、イタリア)を3セットで下した。(c)AFP/Martyn WOOD