【10月3日 AFP】新型コロナウイルスに感染したドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領(74)は、重症化の危険が高まる高齢、肥満、男性という要素を併せ持っているが、専門家らは今後の病状を予想するのは難しいとしている。

 英グラスゴー大学(University of Glasgow)のナビード・サッタール(Naveed Sattar)教授(代謝医学)は「重症化と死のリスクには多くの要因が関わっており、中には測定不能な要因もあるため、常にはっきりしているわけではない。1つや2つの要因から推測できるような単純なものではない」と述べた。

 また、慢性疾患がない、適度な運動をしているなどの条件により重症化リスクが「相殺」される可能性もあると説明。トランプ氏がゴルフ好きであることを指摘した。

 6月に公表された最新の健康診断結果によると、トランプ氏の体重は約111キロ、身長は191センチで、2年連続で肥満体だった。米疾病対策センター(CDC)によると、肥満体の人は入院治療が必要となる可能性が3倍に上る。

 もう一つの高リスク因子は年齢だ。CDCによれば、米国での新型ウイルス関連死者の8割が65歳以上となっている。CDCのウェブサイトでは、重症化リスクは年齢が上がるにつれ高まるとされている。

 英サウサンプトン大学(University of Southampton)のマイケル・ヘッド(Michael Head)上級研究員は、トランプ氏が「ぜい弱な」グループに入ると指摘。「70代の人の多くにはさらなる共存症があり、重症化のリスクが高まる」としている。(c)AFP/Kelly MACNAMARA