【10月1日 AFP】国連児童基金(ユニセフ、UNICEF)は9月30日、複数の職員がコンゴ民主共和国で女性らに性的虐待を加えた疑いが浮上したことについて、内部調査を開始したと発表した。国際移住機関(IOM)と世界保健機関(WHO)も、同様の疑惑で内部調査を実施することを先に明らかにしている。

 ユニセフは発表で、「ユニセフの職員とされる複数人が、コンゴ民主共和国において立場の弱い女性たちを虐待していたと報じられたことに、非常に衝撃を受けている」と述べた。何人の職員が内部調査の対象になっているかは明らかにしていないが「性的虐待が発覚した職員は全員、厳しい処分を受ける」としている。

 コンゴ民主共和国における虐待をめぐっては、IOMが9月30日、同国がエボラ出血熱の流行に見舞われた期間に、職員の1人が性的虐待と搾取を行った疑いがあるとして調査を行っていると明らかにしている。またWHOも9月29日、同様の発表をしている。

 これら国連(UN)3機関の発表は、ロイター通信(Reuters)の慈善団体「トムソン・ロイター財団(Thomson Reuters Foundation)」と「ニュー・ヒューマニタリアン(New Humanitarian)が1年かけて行った調査結果が、9月29日に公表されたことを受けたもの。

 これによると女性50人以上が、エボラ出血熱流行中に支援活動に当たっていたWHOや主要NGOなどの職員に性的に搾取されたと訴えている。性的な誘いを受けたり、仕事と引き換えに性的関係を強要され、拒否したら契約を破棄されたりした女性もいるという。

 これらの性的虐待は、2018年から20年までに起こったとされている。(c)AFP