【9月30日 AFP】11月3日の米大統領選で対決する2人の候補、ドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領(74)とジョー・バイデン(Joe Biden)前副大統領(77)による第1回テレビ討論会が29日夜(日本時間30日午前)米中西部オハイオ州クリーブランド(Cleveland)で始まった。

 国内が深く分裂し、近年の米大統領選で最も緊張度が高いといわれる今回の投票日まであと35日。討論会冒頭の握手は、新型コロナウイルス感染防止策に従い交わされなかった。さらに米国に渦巻く敵対心を象徴するかのように恒例のあいさつもなく、両者はいきなり討論に突入した。

 討論会本番の数時間前にはツイッター(Twitter)上で早くもバイデン氏が、トランプ陣営による「補聴器」をめぐる攻撃を軽くいなした。

 トランプ陣営と共和党は、高齢のバイデン氏が討論会で補聴器を使用し、それを通じて討論中に助言を得るつもりだと、証拠を示すことなく主張していた。

 さらにトランプ陣営は、バイデン陣営が討論会前に補聴器を検査するという合意を破った上、討論会中に数回の休憩を設けるよう要求したと主張した。

 バイデン陣営はトランプ陣営の主張を否定。両陣営が辛辣(しんらつ)なやり取りの応酬を繰り広げる中、バイデン氏本人がツイッターで介入。「討論会の夜だ。イヤホンとパフォーマンス向上グッズは準備万端だ」とツイートし、アップル(Apple)製のイヤホンとカップ入りアイスクリームの写真を添えた。このバイデン氏の反撃ツイートは投稿から1時間以内に20万件の支持を得た。

 このバイデン氏の投稿に対し、ケイリー・マケナニー(Kayleigh McEnany)大統領報道官は、トランプ氏がバイデン氏に向かってよく使う「スリーピー・ジョー(Sleepy Joe)」という呼び方をもじり、「絶対にやる(討論会で不正をする)はずだ、スリーピー!」とツイートした。(c)AFP