【9月30日 AFP】旧ソビエト連邦のアルメニアとアゼルバイジャンの係争地ナゴルノカラバフ(Nagorno-Karabakh)で3日間激しい軍事衝突が続いていることを受けて、国連安全保障理事会(UN Security Council)は29日、緊急会合を開き、双方に即時停戦を求める声明を採択した。AFPが確認した文書で明らかになった。

 安保理理事国15か国が全会一致で採択した声明は、「両国が直ちに戦闘を中止し緊張緩和に努め、有意義な対話に戻るよう訴えた事務総長への支持」を表明し、アルメニア人が住民の多数を占め、1990年代にアゼルバイジャンからの独立を宣言したナゴルノカラバフでの「武力行使を強く非難し、死者や民間の犠牲者を悼む」としている。

 この声明で安保理は「境界線上で大規模な軍事行動が取られているとの報告」に懸念を表明し、両国の和平を仲介している欧州安保協力機構(OSCE)ミンスク・グループ(Minsk Group)で中心的な役割を果たしている共同議長国(米仏ロシア)への「全面的な支持」を表明した。

 さらに「前提条件なしで速やかに対話を再開するため」、全関係国に対し、共同議長国と密接に連携するよう呼び掛けた。(c)AFP