【9月30日 AFP】英国とカナダは29日、ベラルーシのアレクサンドル・ルカシェンコ(Alexander Lukashenko)大統領とその息子、政権高官らに対し、一連の人権侵害を引き起こした疑いで制裁を科した。

 制裁は、抗議デモが起きている先月の大統領選挙の結果とデモ参加者の弾圧が理由で、ルカシェンコ大統領を含む8人の渡航を直ちに禁止し資産を凍結する内容。

 ドミニク・ラーブ(Dominic Raab)英外相は「きょう英国とカナダは、暴力的で不正のあるアレクサンドル・ルカシェンコ政権に制裁を科すことで明確なメッセージを送った」と表明。「われわれは、不正に操作されたこの選挙結果を受け入れない。われわれは、ベラルーシの人々に対して暴力を行使した者の責任を追及し、民主主義と人権というわれわれの価値観を守っていく」と述べた。

 ルカシェンコ政権に対する制裁をめぐっては、欧州連合(EU)加盟27か国もその可能性を示唆していたが、キプロスが拒否権を行使したため制裁は科されていない。(c)AFP