貧困国向けのコロナワクチン、計2億回分確保へ 国際機関発表
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【9月29日 AFP】途上国への予防接種普及に取り組む国際機関「Gaviワクチンアライアンス(Gavi, the Vaccine Alliance)」は29日、新型コロナウイルス感染症に有効なワクチンが製造された場合、さらに最大1億回分を確保し、貧困国に来年中に提供すると発表した。
Gaviと慈善財団ビル・アンド・メリンダ・ゲイツ財団(Bill and Melinda Gates Foundation)は今年8月、ワクチンの生産量としては世界最大のメーカー、インド血清学研究所(SII)のワクチン1億回分を確保したと発表しており、今回の追加分と合わせるとSIIワクチン計2億回分が確保されたことになる。
Gaviは、ワクチン1回分の費用は3ドル(約320円)までに抑えられるとしている。
今回の発表によると同ワクチンは、世界保健機関(WHO)がワクチンの公正分配を目指して創設した国際プログラム「COVAXファシリティ(COVAX Global Vaccine Facility)」を通じて、「2021年前半にも」提供される予定だという。
Gaviのセス・バークレー(Seth Berkley)最高経営責任者(CEO)は、「新型コロナウイルスのワクチンに関しては、貧富にかかわらず、列の最後尾に押しやられるべきではない。この協力関係によって、目標にさらに一歩近づく」と述べている。
来年末までに安全で有効なワクチン20億回分の確保を目指すCOVAXは、早期に参加を決めた92の低所得国・地域にワクチンを供給するための資金調達に苦慮してきている。(c)AFP