【10月3日 CNS】中国・河南省(Henan)鄭州市(Zhengzhou)にある金融島で、運転席のない路線バス「小宇(Xiaoyu)」が試験走行をしている。中国大手バスメーカー「宇通集団(Yutong Bus)」が開発したレベル4(特定エリアでシステムがすべてを操作)の5G自動運転バスで、スマート走行を続けている。

 自動運転はレベル0(ドライバーがすべてを操作)からレベル5(エリアの限定なくシステムがすべてを操作)までの段階に分かれる。無人運転バス技術研究院の李高鵬(Li Gaopeng)院長は「小宇は、従来のレベル4級自動運転の障害物回避、交差点通行、自動駐車といった機能に加え、360度全天候型センサー、スマート診断、スマート決定、遠隔運転の機能を備えています。安全スタッフがつかない業界初の自動運転バスです」と説明する。

 小ぶりの車体の小宇はシートが8席で、ボディーに搭載した各種のセンサーで自動運転を可能としている。乗り換えポイントに到着後、乗客はレベル3(特定エリアでシステムがすべてを操作し、緊急時はドライバーが操作)級の自動運転バスに乗り換える。レベル3級の自動運転バスは安全スタッフが乗車し、乗客数十人を乗せ、小宇の走行ルートより複雑で長距離のルートを走行している。

 バスは路線走行を終えると無人ステーションに自動駐車し、充電後にクラウドコンピューターのコントロールに基づき再び出発する。エンジニアの王振(Wang Zhen)さんは、「このバスは純電動で350キロワットの電力があり、エアコンをつけた状態で300キロの距離を走行できます。1時間でフル充電でき、ボタン一つで発車します」と説明する。

 試験走行では、スマートバス、スマート走行、スマートプラットフォーム、無人ステーション、自動運転、クラウドコントロールの6つの側面に焦点を当て、都市のスマート交通システムの構築を実践している。これまでの走行距離は7万キロを超え、平均運転速度は2倍になり、定時運行率は100%になり、路線走行時間は70分から40分に短縮された。(c)CNS/JCM/AFPBB News