【9月29日 AFP】(更新)日産自動車(Nissan Motor)前会長のカルロス・ゴーン(Carlos Ghosn)被告が29日、逃亡先のレバノンにある大学で開かれた、経営学の新たな講義に関するイベントに出席し、久々に公の場に姿を見せた。

 ゴーン被告は2018年11月に日本で金融商品取引法違反容疑により逮捕され、130日間勾留された。保釈中だった昨年末、劇的な日本脱出を図り、レバノン入りしていた。

 被告は29日、レバノン首都ベイルート北郊にある聖カソリク大学(USEK)に新設したビジネスコースに関する記者会見を開いた。

 ただ自身への起訴内容や、日産自動車の元代表取締役グレッグ・ケリー(Greg Kelly)被告に関する質問への回答は拒否した。ケリー被告の初公判は今月15日に東京地裁で開かれており、同被告は起訴内容を否認している。

 ゴーン被告は、この新たな経営管理コースに加え、起業およびITコースについて紹介し、レバノンの「国益にかなう」内容を目指すと説明した。

 レバノンはここ数十年で最悪の経済危機に陥っている上、首都湾港地区で先月発生した大規模爆発の打撃に今なお苦しんでいる。この爆発では190人超が死亡し、首都の大部分が壊滅的被害を受けた。(c)AFP