ハンガリーとポーランド、シンクタンク設立へ EU移民政策に対抗
このニュースをシェア
【9月29日 AFP】欧州連合(EU)の移民政策に反対するハンガリーとポーランドは28日、EUは「主流派の自由主義」に支配されているとして、これに対抗するシンクタンクを設立すると発表した。
両国政府は長期にわたり、民主主義や移民をめぐる問題でEUと対立してきた。
ハンガリーのシーヤールトー・ペーテル(Peter Szijjarto)外務貿易相は、首都ブダペストでポーランドのズビグニェフ・ラウ(Zbigniew Rau)外相と記者会見し、新設するシンクタンクは両国に「ダブルスタンダード」が適用されていないか調査すると説明。
シーヤールトー氏は「法的知識を収集し、自由主義のイデオロギー的な意見の抑圧に対抗する」ものになると述べた。
シンクタンクの名称はまだ決まっていない。
先週、欧州委員会(European Commission)のウルズラ・フォンデアライエン(Ursula von der Leyen)委員長が移民・難民受け入れ制度の改革案を発表。ポーランドとハンガリーはこれを拒否する姿勢を鮮明にしている。
シーヤールトー氏は、欧州委員会の改革案は「移民の誘因となる内容」で、「さらなる移民の波を引き起こす恐れがある」と述べた。
ハンガリーとポーランドは、チェコとスロバキアと共に「ビシェグラード4か国(V4)」を形成し、EUによる難民受け入れ数の義務的割り当てに強く反対している。(c)AFP