【9月28日 AFP】反体制的な活動で知られる中国人アーティスト、艾未未(アイ・ウェイウェイ、Ai Weiwei)氏は28日、内部告発サイト「ウィキリークス(WikiLeaks)」の創設者で、米国から身柄引き渡し要請を受けているジュリアン・アサンジ(Julian Assange)被告の釈放を求め、英ロンドンの裁判所前で無言の抗議を行った。

 中国当局の弾圧を受け、2015年からドイツで生活している艾氏は、アサンジ被告が米国で訴追される可能性について「信じられない」と話している。

 中指を立てた自身とアサンジ被告を描いたピンクのTシャツを着用し、英ロンドンの中央刑事裁判所(Old Bailey)を訪れた艾氏は、「アサンジ氏こそが、われわれが闘っている理由である報道の自由のまさに核となる価値を代表している」と述べ、「アサンジ氏を自由の身に」と訴えた。

 2010年にウィキリークスがアフガニスタンおよびイラクにおける米軍の作戦に関する軍事機密文書50万点を公開したことをめぐり、アサンジ被告は18の罪に問われている。

 審理は長期間に及んでおり、28日で4週目に入った。数日以内に終わる予定だが、担当裁判官は、判決を出すまでには少なくとも6週間はかかるとしており、判断が示されるのは11月3日に実施される米大統領選よりも後になる可能性がある。(c)AFP