【9月29日 AFP】ジンバブエの野生生物当局は28日、細菌感染が原因で死んだとみられるゾウが新たに12頭見つかり、計34頭になったと発表した。

 ゾウの死骸は今年8月24日から9月23日、ジンバブエ北西部にある有名なワンゲ国立公園(Hwange National Park)とビクトリアフォールズ(Victoria Falls)の中間にある野生生物の宝庫として知られる森の中とその周辺で見つかった。

 当局者によると、死骸はうつぶせの状態で見つかっており、ゾウが「極めて唐突に死んだ」ことが示されているという。

 ゾウの死因について、ジンバブエ国内で行われた検査では、細菌感染による出血性敗血症が指摘されている。

 牙が手つかずで残されていたことから、シアン化物による毒殺や密猟の可能性は排除されている。

 当局者によると、野生動物はおおむね8月から11月に当たる乾期高温時に病気にかかりやすい。ジンバブエでは近年、気候変動の影響で一層深刻化した干ばつが続いており、野生動物は水や餌となる植物の不足に直面している。

 隣国ボツワナでも今年、シアノバクテリア(藍藻)という細菌の毒素が原因で約330頭のゾウが死んだ。(c)AFP