【9月29日 AFP】全仏オープンテニス(French Open 2020)は28日、男子シングルス1回戦が行われ、大会第3シードのドミニク・ティエム(Dominic Thiem、オーストリア)は6-4、6-3、6-3でマリン・チリッチ(Marin Cilic、クロアチア)を下し、2回戦に進出した。

 現在27歳のティエムは、米ニューヨークで開催された先日の全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2020)決勝で、アレクサンダー・ズベレフ(Alexander Zverev、ドイツ)との息が詰まるようなフルセットの激闘を制し、キャリア初の四大大会(グランドスラム)制覇を成し遂げた。

 しかしながら、今年の全米オープンはロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)とラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)が出場を辞退し、ノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)も4回戦で失格処分になったことで、グランドスラムの決勝としては6年ぶりに「ビッグ3」が不在となった。米スポーツ専門チャンネルESPNによれば、同大会決勝の視聴率は48パーセントも落ち込んだという。

 この日が32歳の誕生日だったチリッチに勝利を収めたティエムは、「それは仕方がない。フェデラー、ジョコビッチ、ナダルは世界的なスーパースターで、僕らはまだそうではないからね」と話し、ビッグ3が引退すれば自分たちはテニス界を盛り上げ続けるための厳しい試練に直面するだろうとの認識を示した。

「彼らのような大きな存在になっていかなければならない。そのチャンスはあると思うが、それには多くの勝利を積み重ねていく必要がある。それが僕らに課された仕事だ」「だけど、特に問題はないだろう。なぜなら、新世代や僕らの世代にはすごく良いキャラクターや面白い個性、そしてスターの素質を持つ選手がそろっているからね。僕らに足りていないのは、とてつもない成功だけだ」

「ロジャーやラファ(ナダル)、それにノバクがあまり試合に出なくなったら、視聴者が減って注目も集まらなくなるだろう。それは仕方がない。だって言ったように、彼らは世界的なスーパースターだからね。僕らもその途上であることを願っている」

 通算12度の全仏制覇を誇る34歳のナダルの前に、ローラン・ギャロス(Roland Garros、全仏オープン)では昨年まで2年連続で準優勝に終わっているティエムは、その年齢からしてこれからもグランドスラムでタイトルを獲得する時間は十分にあると思われる。しかしながら今大会でこのまま勝ち進めば、2005年に初出場でいきなり優勝して以来全仏ではこれまで96戦2敗のナダルとは準決勝で激突する可能性がある。

「今回もラファが大本命だと思う」「今年は観客数の削減、3、4か月の日程延期、それに寒いコンディションなど、例年とは大きく状況が異なっているのは確かだ」「だけど、大会における彼の知名度やこれまでの成績からすれば、今も優勝候補の筆頭だ」

 ティエムは次戦、元トップ10選手で現在は世界310位まで後退し、今大会では予選から勝ち上がったジャック・ソック(Jack Sock、米国)と対戦する。(c)AFP/Dave JAMES