【9月28日 AFP】西アフリカ・マリのバ・ヌダウ(Bah Ndaw)暫定大統領は27日、軍事クーデター後の移行政権の新首相にモクタール・ウアンヌ(Moctar Ouane)元外務・国際協力相(64)を指名した。西アフリカ諸国経済共同体(ECOWAS)の科した制裁の解除へ、一歩近づいた。

 マリでは8月18日の軍事クーデターで、イブラヒム・ブバカル・ケイタ(Ibrahim Boubacar Keita)大統領が辞任に追い込まれた。主導した軍将校らでつくる軍事政権「国民救済委員会(National Committee for the Salvation of the People)」の発表によると、死傷者はなかったとされる。

 ECOWASはクーデターの2日後、対マリ制裁を発表。文民首相の選出を制裁解除の条件としていた。

 国民救済委員会は、18か月以内に文民統治に移行すると約束している。

 ウアンヌ氏は、ここ数年イスラム過激派や民族間衝突で最も大きな被害が出ている中部のビディ(Bidi)出身。2004~11年にアマドゥ・トゥマニ・トゥーレ(Amadou Toumani Toure)政権下で外務・国際協力相を務めた。16年以降は西アフリカ経済通貨同盟で和平・安全保障を担当した。(c)AFP