【9月28日 AFP】全仏オープンテニス(French Open 2020)は27日、女子シングルス1回戦が行われ、大会は第10シードのビクトリア・アザレンカ(Victoria Azarenka、ベラルーシ)が「ばかげている」と話す寒さと雨の中で幕を開けた。

 普段は5月から6月に開催される全仏オープンは、今年は新型コロナウイルスの影響で9月に延期され、降り続く小雨と気温が10度に届くか届かないかという寒さの中で始まった。

 その状況で、長袖のウエアと黒のレギンスという格好でダンカ・コビニッチ(Danka Kovinic、モンテネグロ)戦に臨んだアザレンカは、第3ゲームが終わった段階で試合が中断すると、「二人ともアヒルみたいになってる。ここは寒すぎる。気温8度よ。私はフロリダに住んでる。こんなのちょっとばかげてる。待ってられない」と話し、大会責任者が状況確認のため到着する中でコート上で待機することを拒否。

「気温8度なのに、コートで待つなんて意味が分からない」と口にし、閑散としたコートから急いで退散した。

 再開後は6-1、6-2の完勝を収めたアザレンカだが、試合後も怒りは収まらず、雨がちで寒い日が続くという予報の中で「けがのリスクは上がるかって? 間違いなくそうでしょうね」と語った。

 今大会の環境は男子シングルス優勝12回のラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)も不安視しており、重めのボールが新たに採用されていることと合わせて選手の肘や肩への負担が増すのではないかと話している。

 別コートで行われた第16シードのエリーゼ・メルテンス(Elise Mertens、ベルギー)対マルガリータ・ガスパリアン(Margarita Gasparyan、ロシア)戦でも、足元が滑りやすくなったため試合が中断し、選手が2回コートを離れる場面があった。(c)AFP/Dave JAMES