【9月28日 AFP】旧ソ連のアルメニアとアゼルバイジャンの係争地ナゴルノカラバフ(Nagorny Karabakh)で27日に起きた戦闘で、両国は互いに、最初の攻撃を仕掛けてきたのは相手側だと非難した。戦闘により少なくとも23人の死亡が発表されており、同地域に影響力を持つロシアとトルコを引き込む恐れがある。

 アルメニアとアゼルバイジャンはナゴルノカラバフの帰属をめぐり数十年にわたり対立を続け、長年のライバルとされてきた。アルメニアの支援を受けるナゴルノカラバフで起きた今回の戦闘は、約110人が死亡した2016年以降最悪の軍事衝突となり、新たな紛争の懸念が高まっている。

 アルメニア当局によると分離独立派のアルメニア兵16人が死亡し、戦闘により100人以上が負傷した。アルメニア、アゼルバイジャンの双方がアルメニア人の女性と子どもが死亡したと発表。アゼルバイジャン政府は、アルメニアの分離独立派が発した砲撃により、アゼルバイジャンの5人家族が死亡したと発表した。

 戦闘を受けフランス、ドイツ、欧州連合(EU)はすぐに「即時停戦」を要求し、フランシスコ教皇(Pope Francis)は平和への祈りをささげた。ロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領はアルメニアのニコル・パシニャン(Nikol Pashinyan)首相と軍事衝突の再燃について協議し、「敵対行為の停止」を要求。ロシア政府は、「ロシア側は大規模な衝突の再開に深刻な懸念を示した」と述べた。

 しかし、アゼルバイジャンの同盟国であるトルコは、今回の戦闘の責任はアルメニア側にあるとし、アゼルバイジャン政府への「全面的な支援」を約束した。トルコのレジェプ・タイップ・エルドアン(Recep Tayyip Erdogan)大統領はツイッター(Twitter)に「トルコ国民はこれまで通り、アゼルバイジャンのきょうだいたちをあらゆる手段により支援する」と述べた。

 アゼルバイジャンはアルメニアが停戦協定に違反したと主張し、「国民の安全を確保するため」戦車や大砲ミサイル、戦闘機、ドローン(無人機)を使った反撃を行ったと述べた。アゼルバイジャンはまた戒厳令を宣言し、大都市の夜間外出禁止を発令。ナゴルノカラバフとアルメニア政府間の通信管理において戦略上重要な山をアルメニア兵から占拠したと発表した。(c)AFP/Mariam HARUTYUNYAN with Emil GULIYEV in Baku