【9月26日 AFP】英雄になるのに、形も大きさも関係ない。だが、5歳のアフリカオニネズミ「マガワ」ほど人命救助に似つかわしくない動物はそういないであろう。

 英国の動物愛護団体PDSAは25日、カンボジアでの地雷・不発弾除去活動でその並外れた嗅覚を発揮し、多くの人命を救い人びとの生活を一変させたとして、マガワに金メダルを授与した。この賞は動物に与えられる最高の栄誉であり、勇敢な民間人をたたえる英国最高の賞に相当する。

 ベルリンの慈善団体「APOPO」による訓練を受けたマガワはカンボジア北部シエムレアプ(Siem Reap)で活動し、地雷39個と不発弾28個を発見。同団体の最も優秀な「英雄ネズミ」となった。

 カンボジアでは1975~1998年に大量の地雷が敷設され、数万人が犠牲となっている。

 PDSAは77年間、勇敢さと義務に対する献身で評価された動物たちに賞を与えてきた。マガワはメダルを獲得した初めてのネズミとなり、輝かしい功績を残してきた犬や猫、ハトといった動物たちの仲間入りを果たした。

 マガワの出身地、タンザニアで行われた爆発物に含まれる化学物質を探知する訓練では、探知に成功すると、マガワには好物のバナナやピーナツのごちそうが与えられた。

 マガワは、地表を引っかくことで地雷が埋め込まれていることを知らせる。任務のためのロープにつなげるには十分な大きさだが、地雷が爆発するほどの重さはない。従来の金属探知機を使用すれば4日を要するテニスコート大の場所を、マガワはたった30分で走り回ることができる。

 APOPOのクリストフ・コックス(Christophe Cox)氏は「金属探知機とは異なり、ネズミは金属くずを無視して爆発物だけを嗅ぎ分けるので、地雷を素早く、効率的に探知することができる」と述べた。(c)AFP/Phil HAZLEWOOD