【9月27日 AFP】塔に巻き付く竜、拷問を受ける悲惨な人々、壁にへばりつくスーパーヒーロー──仏教徒が多数を占めるタイでは、厳粛な寺院や仏塔が多くみられる一方、奇抜な寺院が観光客の人気を博している。

 首都バンコクから東に1時間ほどのナコンパトム(Nakhon Pathom)にあるサームプラーン(Sam Phran)寺には、前の住職の夢を実現した竜が巻き付いた塔が立っている。鮮やかなピンク色の塔は16階建てで、竜が極楽浄土を目指し昇っている。

 一方、極楽浄土ではなく地獄を表現しているのは、チョンブリ(Chon Buri)県にあるセーンスック(Saen Suk)寺だ。庭には罰や拷問を受けている人の像が点在し、観光客は野外ダンジョンのように散策できる。

 もっとカジュアルな寺もある。バンコクのパリワート・ラーチャソンクラーム(Priwat Ratchasongkhram)寺には、寺院の扉を昇る「バットマン(Batman)」や、壁に描かれたハチの巣を取ろうとする「くまのプーさん(Winnie the Pooh)」などがある。

 また、仏像の台座を支えるのは、マンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)のユニホームを着たデビッド・ベッカム(David Beckham)だ。タイに大勢いる熱烈なサッカーファンにアピールしている。

 映像は7月9、11日と9月11日撮影。(c)AFP