【9月24日 AFP】米ニューヨークのメトロポリタン・オペラ(MET)は23日、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大が依然続いているとして、2020年~21年シーズンの全公演を中止すると発表した。座席数3800席の同劇場での公演は、最短でも来年9月まで再開されない見通しだ。

 METの公演再開は、生の舞台の復活を先導すると期待されていた。それだけに今回の「つらい」決断の発表は、有名な劇場街ブロードウェー(Broadway)をはじめ、すでに壊滅的な打撃を受けているニューヨークの舞台芸術・文化界にとって大きな痛手となる不吉なニュースだ。

 METは公演中止の決断について、保健当局の助言に基づき「ワクチンが広く実用化され、集団免疫が確立され、マスク着用とソーシャル・ディスタンシング(対人距離の確保)が医学的観点から不要となる」まではリハーサルや公演を再開するのは安全でないと判断したと説明。

「保健当局によると、それには最初のワクチンが利用可能になってから少なくとも5~6か月かかるとみられる」と述べた。(c)AFP/By Maggy DONALDSON