【9月24日 AFP】新型コロナウイルス検査で陽性反応が出たため全米オープン(US Open Tennis Championships 2020)を棄権した男子テニスのブノワ・ペール(Benoit Paire、フランス)は23日、次週から行われる全仏オープン(French Open 2020)に出場するかは定かでないと明かした。同選手は今週出場したハンブルク・ヨーロピアン・オープン(Hamburg European Open 2020)での検査でも2度陽性反応を示していた。

 この日、キャスパー・ルード(Casper Ruud、ノルウェー)とのシングルス1回戦に臨んだ31歳のペールは、4-6、0-2となったところで疲労を理由に途中棄権した。ペールはハンブルクでも2度陽性反応が出たと明かしたが、試合前日の検査結果が陰性だったため出場を認められたという。

 試合後、「コートに立てることは幸せだから挑戦するが、疲れていて動けないのでプレーをやめるしかなかった」と棄権について説明したペールは、「問題は疲れてしまったということだ」といら立ちを隠さなかった。

「全米オープンの新型コロナウイルス検査で陽性が出て、10日間部屋の中で過ごした。それから(イタリア国際<Internazionali BNL d'Italia 2020>出場のため)ローマに移動しプレーしたが、練習はまったくできなかった。そしてここに到着して陽性の結果が出た」

 唯一の症状は疲労だというペールだが、「それがウイルスによるものか、(全米オープンで)10日間部屋にこもらなければいけなかったせいかは分からない」と続けた。

「1時間練習して部屋に帰るというのは精神的にきつい。正直に言ってこういう状態が続くのであればやめたい」と話したペールは、次のウイルス検査の結果が陰性か陽性か分からないまま過ごす心境についても明かした。

「全米オープンの後は陰性、フランスでは陰性、ローマでも陰性、そしてハンブルクで陽性だった。それが自分の知るすべてだ」というペールは、検査が心配で「眠ることができない」と認め、「このような状況でテニスをするのは不可能だと思う」と語った。

 8月下旬に全米オープンのドローから外されたペールの健康状態は、全仏オープンの本戦開幕を数日後に控え再び注目されている。

「(全仏出場は)次の検査の結果次第だ。陰性ならプレーするし、陽性ならプレーせずに家に帰る。どちらでも構わない。家族と愛犬に会えるからね」 (c)AFP