【9月24日 Xinhua News】中国内モンゴル自治区(Inner Mongolia Autonomous Region)の文物考古研究所はこのほど、同自治区シリンゴル盟鑲黄旗(じょうこうき)の草原で、8400~7600年前の新石器時代早期の大型住居遺跡を発見したと明らかにした。

 乃仁陶勒蓋遺跡と名付けられた同遺跡からは、壁面に段差があり、柱穴とかまどが残る住居跡が270カ所余り見つかった。動物の骨や土器片、骨角器、大量の石器も出土した。

 考古学者は、出土した遺物から同遺跡の年代が裕民文化期に相当すると暫定的に判断した。裕民文化は2015年に発見された考古学の新たな文化類型で、中国の北方草原地帯の新石器時代黎明(れいめい)期と考えられている。

 裕民文化期は千年続いたとされる。人々は環境に適応するため季節ごとに集落を移動させ、固定式の半竪穴住居で生活していた。秋と冬は居住者が集中し、比較的大きな集落を形成していた。生産様式は主に狩猟と道具の製作で、乃仁陶勒蓋遺跡もこれらの特徴を備えているという。(c)Xinhua News/AFPBB News