【9月23日 AFP】インドネシアの首都ジャカルタ近郊の刑務所で先週、死刑判決を受けていた中国国籍の男が監房から30メートルのトンネルを掘って脱獄した。

 脱獄したのはカイ・ジ・ファン(Cai Ji Fan)死刑囚で、メタンフェタミン110キロを不正取引したとして、2017年に死刑判決を言い渡されていた。警察によるとカイ死刑囚は先週、下水道につながる小さなトンネルを通り、バンテン(Banten)州のタンゲラン(Tangerang)刑務所から脱獄した。

 タンゲラン警察署長は「(カイ死刑囚が)脱獄したのは、これで2度目だ」と明らかにした。

 関係者によると、カイ死刑囚は脱獄時に同房者も誘ったが断られていたという。

 当局はバール、たがね、ドライバーなどのトンネル掘りに使用された道具を押収。刑務所の台所の工事で使われた道具が流用されたとの見方を示している。
 
 カイ死刑囚が初めて脱獄したのは2017年1月。鉄棒でバスルームの壁に穴を開け、他の囚人らと共に2.5メートルの壁を登って脱獄したが、3日後に西ジャワ(West Java)州で身柄を取り押さえられた。

 外国人による脱獄は珍しいが、過剰収容と刑務官不足の問題を抱えるインドネシアの刑務所では脱獄は頻繁に起きている。(c)AFP