【9月23日 AFP】アフガニスタンの首都カブール警察は、ここ半年間で相次ぎ、市民を恐怖に陥れている暗殺に使われているとみられる「ペン型銃」を押収した。

「ペン型銃」は円筒形で、装填(そうてん)可能な弾丸は一発。インクを使用する一般的なペンに酷似しており、隠し持つのは容易だ。

 匿名を条件に取材に応じたカブール警察の犯罪捜査部(CID)の当局者によると、「ペン型銃はノック式のペンに似ている。使用者はカートリッジに弾丸を装填し、狙いを定めてボタンを押し込む。すると弾丸が発射される」という。

 警察は先週末、押収した大量の武器の中から見つかったペン型銃48丁を公開した。この押収品の中からは、車両の底部に取り付け可能で、遠隔操作や時限式で起爆する「粘着爆弾」も見つかった。

 内務省のタリク・アリアン(Tariq Arian)報道官は、「首都での巧妙な標的型殺人で、テロリストがこうした武器を使おうとしていた」と述べた。

 失業率の上昇と貧困により、すでに劣悪だったカブールの治安はさらに悪化しており、誘拐や強盗、走行中の車からの銃撃が日常茶飯事となっている。さらに、平和活動家や学者、政府職員を狙った暗殺も相次ぎ、事態はさらに悪化している。

 CIDの当局者は、「カブールだけでも、ここ6か月で40人超が暗殺された」と述べた。被害者の中には、正体不明の武器を使って殺された人もいるが、当局はペン型銃が使われたと考えている。

 当局者らは一連の暗殺について、旧支配勢力タリバン(Taliban)とつながりのあるグループの犯行だとしている。(c)AFP