【9月23日 AFP】オーストラリア南部タスマニア(Tasmania)島西岸の浅瀬で大量のクジラの救助活動に当たる当局は23日、さらに200頭が打ち上げられているのを発見したと明らかにした。これまでに浅瀬で確認されたクジラは計470頭となった。

 タスマニア州の環境当局はAFPに対し、起伏が激しく人口の希薄な同島西岸マッコーリーハーバー(Macquarie Harbour)の2か所で、ヒレナガゴンドウが身動きできなくなっていると説明。最初にクジラの群れが打ち上げられているのが確認された場所から7〜10キロ離れた地点で、新たに約200頭が見つかったと述べた。

 公園・野生動物管理局(Parks and Wildlife Service)のニック・デカ(Nic Deka)局長は、23日早朝に二つ目のクジラの群れが打ち上げられているのを上空から確認したとコメント。調査員はそのほとんどがすでに死んでいるとみている。

 新たに200頭が確認されたことで、今回の大量打ち上げはタスマニア史上最大規模となった。

 当局は周辺で打ち上げられているクジラが他にいないか調べるため、調査範囲を拡大している。

 クジラの習性に詳しい専門家の予想通り、22日に救出されたクジラのうち数頭が夜間に再度浅瀬に打ち上げられた。しかしデカ局長は救助活動について依然楽観的で、「救助されたクジラの大多数はまだ水深の深いところで泳いでいる」「それらはいまのところ浅瀬に戻ってきていない。救助活動はうまくいっていると言える」と述べた。(c)AFP