【9月22日 AFP】米航空宇宙局(NASA)は21日、2024年に月面への有人着陸を実現させために必要な予算を280億ドル(約2兆9000億円)とする見積もりを発表した。うち160億ドル(約1兆7000億円)は、月着陸船に使われるという。

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 ドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領はNASAの計画を最優先事項としている。月面着陸計画の財源を確保するためには、今年11月3日に選挙を迎える米議会による承認が必要になる。

 NASAのジム・ブライデンスタイン(Jim Bridenstine)長官は21日、月面への有人着陸を目指す「アルテミス計画(Artemis)」について電話会見。NASAの活動にとってしばしば最大の脅威となるのは「政治的なリスク」だと指摘し、特に重要な選挙の前には顕在化すると述べた。

 バラク・オバマ(Barack Obama)前大統領は、前任者が多額の資金を投入していた有人火星着陸の計画を中止している。

 ブライデンスタイン氏によると、最初の32億ドル(約3300億円)がクリスマスまでに議会承認されれば、「2024年の月面着陸に向けて計画は順調に進む」という。(c)AFP