【9月22日 AFP】来月開催されるフォーミュラワン(F1、F1世界選手権)の今季第11戦アイフェルGP(Eifel Grand Prix 2020)の主催者は21日、地元当局が厳格な感染防止対策を定めた上でゴーサインを出し、会場のドイツ・ニュルブルクリンク(Nurburgring)に2万人のファンを迎えることが可能になったと明らかにした。

 モータースポーツの最高峰であるF1は今年、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック(世界的な大流行)を抑制するために観客数が著しく制限されているが、カレンダーが進むにつれて徐々に人数の上限が緩和され始めている。

 イタリアのムジェロ・サーキット(Mugello Circuit)で行われた第9戦トスカーナGP(Tuscan Grand Prix 2020)では、約2000人のファンが観戦。今週末に行われる第10戦ロシアGP(Russian Grand Prix 2020)の主催者は、地元ソチ(Sochi)に3万人のファンを迎えたいとしている。

 チケット販売はウイルスの感染状況に応じて段階的に行われ、主催者側が感染者数を明確に把握するまで最終決定された座席数は販売されないことになっている。アイフェルGPで認められた観客数の上限は、サーキットの最大収容人数10万人のうちわずか20パーセントの見通しとなっている。

 この他にも、ファンを感染から守る対策として座席指定やスタンドが違う観客の接触回避を確保するための「ビジターガイダンスシステム」が採用されている。

 ドイツでは新型コロナウイルスの感染者数が増加の一途をたどっており、19日には一日の感染者数が4月以降では最多となった。

 来月11日に決勝が行われるニュルブルクリンクは、通算4度の年間優勝を誇るドイツ人ドライバーのセバスチャン・ベッテル(Sebastian Vettel)が優勝した2013年以来、7年ぶりのF1復帰となる。(c)AFP