【9月22日 AFP】ロシアの野党勢力指導者、アレクセイ・ナワリヌイ(Alexei Navalny)氏は21日、西側の研究機関によって体内と体表から神経剤ノビチョクの痕跡が見つかったと明らかにし、ロシア政府に対し衣服の返還を求めた。

 ナワリヌイ氏は8月20日、ロシア・シベリア(Siberia)からモスクワに向かう機内で意識不明に陥り、同国の病院で2日間入院した後、独ベルリンにあるシャリテ大学病院(Charite University Hospital)に移送された。現在快方に向かっている。

 ナワリヌイ氏は人工的昏睡(こんすい)状態を脱してから初めてブログに投稿。「フランスとスウェーデンの独立研究施設2か所と、ドイツ連邦軍の専門の研究所が、私の体内と体表にノビチョクが残留していたことを確認した」と述べた。

 さらに、ロシアはいまだ捜査を開始しておらず、ロシアのトーク番組が襲撃の実行犯について、西側の工作員かナワリヌイ氏の協力者だとほのめかしたことに言及し、「さすがだね」とコメントした。

 ナワリヌイ氏は、ドイツに移送される前に衣服を脱がされ「全裸」にされたと明らかにし、重要な証拠である衣服を返還するようロシア当局に要求した。(c)AFP