亡命してNY市警に潜入、中国スパイのチベット人を訴追
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【9月22日 AFP】米当局は、ニューヨーク市警(NYPD)に警察官として潜入し、中国政府のために同市内のチベット人コミュニティーに関する情報収集を行っていたとして、チベット人の男(33)を訴追した。
21日に公開された訴追状によると、男はニューヨーク市クイーンズ(Queens)区の警察署に勤務。在ニューヨーク中国領事館の職員らの指示の下、2018年から今年にかけて市内のチベット人コミュニティーの活動について情報収集を行っていた他、情報源の発掘も行っていた。
米陸軍予備役としても登録されていたこの男は、ニューヨーク市警が主催した行事に中国領事館の職員らを出席させた。中国当局は男に報酬として数万ドル(数百万円)を支払っていたとみられる。
男は米国内における外国当局の任務への従事、偽計業務妨害、公務執行妨害など4つの罪状で訴追されている。ブルックリン地区の検察当局によると、男は21日に裁判所に出頭した後、勾留された。NYPDによると、男は現在、停職処分となっている。
男は中国生まれで、チベット人であるために中国当局から拷問を受けたとして米国に政治亡命していた。しかし、捜査の結果、男の両親は中国共産党の党員だと明らかになっている。(c)AFP