【9月22日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は21日、米最高裁判所のルース・ベイダー・ギンズバーグ(Ruth Bader Ginsburg)判事の死去に伴う後任人事を今週末に発表すると述べた。既に緊迫の戦いとなっている米大統領選は、最高裁人事をめぐる政治闘争によりさらなる激化の様相を呈している。

 トランプ氏はFOXニュース(Fox News)のインタビューで、「金曜日か土曜日(25日か26日)に発表するだろう。それから仕事が始まるが、うまくいけばそれほど大変なものにはならないだろう」と話した。

 ギンズバーグ判事の死去により、米最高裁からは安定したリベラル系判事が一人減ることとなった。トランプ氏の後任人事により、すでに保守に傾いていた判事構成は今後長年にわたり圧倒的保守を維持する見通しだ。

 民主党の大統領候補ジョー・バイデン(Joe Biden)氏は、共和党が多数を占める上院での後任人事採決を、11月3日の大統領選の結果が判明した後に行うべきだと主張。承認を急ぐことは「権力の乱用」だと訴えている。一方のトランプ氏は「最終的な採決は選挙前に行われるべきだ。そのための時間は十分にある」と明言した。

 ギンズバーグ判事の遺体は23日と24日、一般弔問のために最高裁に安置される予定。25日には連邦議会議事堂内にある国立彫像ホール(Statutory Hall)に正装安置され、招待者のみが参列する追悼式が執り行われる。埋葬は来週、首都ワシントン近郊のアーリントン(Arlington)で非公開にて行われる。(c)AFP/Sebastian Smith