【9月21日 AFP】インドの観光名所タージマハル(Taj Mahal)が21日、観覧客の受け入れを再開した。インドでは新型コロナウイルスの感染者が急増しているが、当局は打撃を受けた経済の立て直しを推し進めたい考えだ。

 世界最高レベルの人口密度の都市を複数抱える人口13億人のインドでは、540万人超の感染者が確認されており、その数は世界最多の米国に迫りつつある。死者数は8万6000人超に上っている。

 ここ数か月にわたりインド政府は、鉄道や飛行機の国内便、市場やレストランなどに課した制限を次々と緩和。そして今度はタージマハルの観覧が解禁された。

 首都ニューデリーの南方、ウッタルプラデシュ(Uttar Pradesh)州アグラ(Agra)市に位置する大理石の霊廟(れいびょう)タージマハルは同国一の人気観光地で、例年700万人が訪れるが、今年は3月から閉鎖されていた。

 当局によると、厳格なソーシャル・ディスタンシング(対人距離の確保)規則が導入され、観覧客は大理石に触れることが禁止されるという。観覧者が座って写真を撮る有名なベンチには、定期的に消毒しても傷まないよう特別な加工が施された。

 21日午前には数百人が観覧。警備員は観覧客に写真を撮り終えたらマスクを着用するよう促していた。1日当たりの入場者数は通常の4分の1に当たる5000人に制限されている。(c)AFP/Abhaya SRIVASTAVA