【9月20日 AFP】世界保健機関(WHO)は19日、新型コロナウイルス感染症の治療法となる可能性があるとして、アフリカ原産の薬草を用いた植物療法の臨床試験計画を承認した。

 発表によると、WHOと2機関の専門家らは「新型コロナウイルス感染症向け薬草療法の第3相試験の計画と、データ安全監視委員会の設立の許可と付託事項を承認した」という。

 WHOは今回の件で、アフリカ疾病予防管理センター(Africa CDC)とアフリカ連合(AU)の社会問題委員会と協力している。

 また、WHOの地域責任者であるプロスパー・トゥムシーミ(Prosper Tumusiime)氏は治療に使われる薬草について、「伝統的な製薬として安全、有効性、品質が保証されていると判断された場合、WHOは審査の優先、現地での大規模生産を推奨する」としている。

 アフリカの薬草をめぐっては、マダガスカルのアンドリー・ラジョエリナ(Andry Rajoelina)大統領が新型コロナウイルス感染症の治療薬として、抗マラリア作用が確認されているヨモギ属の植物を使用した薬草茶「コビッド・オーガニクス(Covid-Organics)」を推奨し、多方面から冷笑を浴びた。

 ただ、トゥムシーミ氏はこの飲料については特に言及していない。

 コビッド・オーガニクスはマダガスカルで広く流通している他、アフリカを中心に外国へも輸出されている。(c)AFP