【9月20日 AFP】テニス、イタリア国際(Internazionali BNL d'Italia 2020)は19日、男子シングルス準々決勝が行われ、大会第2シードの赤土の王者ラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)は第8シードのディエゴ・シュワルツマン(Diego Schwartzman、アルゼンチン)に2-6、5-7のストレートで敗れ、過去9度の優勝を誇る大会から姿を消した。

 13度目の大会制覇、そしてロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)に並ぶ男子歴代最多タイの四大大会(グランドスラム)通算20勝目が懸かる全仏オープンテニス(French Open 2020)をわずか約1週間後に控える中、自身最後の前哨戦で過去9戦全勝のシュワルツマンに敗れたナダルだが、全仏オープンまでにどう修正するかは分かっていると話した。

 34歳のナダルは「今年は完全に特別で予測できない年だ」と話し、「家に帰って何が起きているのかを確認する。ここでは自分の仕事をやりきった」「最後まで戦ったが自分のサービスゲームを落としすぎたし、それでは試合に勝てない」「修正しなければならない部分がある。やり方は分かっている」と続けた。

「正しい姿勢でしっかりと取り組み、練習を続けていって、準備万端になるようにしたい」「いくつか良いところもあった一方で、だめなところもあった。それだけだ。少なくとも3試合プレーすることはできた」

 今大会2連覇中だったナダルは、全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2020)を欠場し、新型コロナウイルスの影響による長期の中断後では初の大会出場となっていた。

 初戦では全米オープンでベスト4に入った同胞のパブロ・カレーニョ・ブスタ(Pablo Carreno Busta)を6-1、6-1で下し、続くドゥサン・ラヨビッチ(Dusan Lajovic、セルビア)戦も6-1、6-3で制していたが、この日は見事なパフォーマンスを見せるシュワルツマンになすすべがなかった。

 勝利した世界ランク15位のシュワルツマンは、「ベストのテニスができたらチャンスがあるかもしれないと思えるような接戦がこれまでに4、5回あった」と明かし、「それに今回彼は7、8か月ぶりの大会だった」「テニスでは時々クレイジーなことがある。自分も良いプレーをしているわけではないけど、きょうはひょっとしたらチャンスがあるかもしれないと思った」と話した。(c)AFP