【9月23日 Xinhua News】中国航天科技集団上海航天技術研究院が開発の主導的役割を担う商用中型液体燃料運搬ロケットが、上海で開催中の第22回中国国際工業博覧会で初公開された。

 同ロケットの全長は約59メートル、離陸推力は約500トン、離陸重量は約430トンで、1段目と2段目は無害・無汚染の液体酸素、ケロシン推進剤を採用。先端部のフェアリングは3・35~5メートルの異なる直径に適応できる。

 同ロケットは中国の次世代運搬ロケットの開発成功を踏まえた上で、成熟した技術を十分に継承し、モジュール化、シリーズ化などの設計を採用した。数の異なる汎用(はんよう)ブースターを組み合せることで、商業打ち上げの異なるニッチな市場に適応するロケットシリーズを形成。低中高の異なる軌道、異なるペイロードのニーズをカバーし、中国の内陸部や沿岸部の各大型発射場に適応している。

 国内で初めて応用される十数の先進的な技術により、同ロケットは構造の軽量化、効率の向上、設計の最適化を実現した。「運搬効率が高く、経済性に優れ、自主的かつスマートで、試験と打ち上げがスムーズ」などの特長を持つ。また、ホールドダウン・リリース、「スマート」自己診断システム、オンライン軌道計画などの新技術の採用により、打ち上げ任務の安全性と信頼性を保障できる。

 同ロケットは第14次5カ年計画期間中(2021~25年)に、時期を見て初めて打ち上げられる。主に国内外の商用衛星やペイロードの打ち上げ市場を対象とし、より経済的かつ効率的、便利でスムーズな打ち上げサービス・サポートを提供し、産業のけん引効果を形成する。(c)Xinhua News/AFPBB News