【9月19日 AFP】米中央軍(CENTCOM)は18日、シリア北東部に駐留する米軍の兵士と装備を増強すると発表した。駐留米兵の削減に向け圧力がかけられているが、同地域の米軍とロシア軍の関係は緊張している。

 米中央軍のビル・アーバン(Bill Urban)報道官は声明で、同軍が「センチネル(Sentinel)防空レーダーの配備、米軍部隊上空の米戦闘機によるパトロール頻度の増加、(地域内の)米軍を増強するためブラッドレー(Bradley)戦闘車を配備」を実施したと発表。同地域は、米軍および米軍と同盟関係にあるクルド人部隊が掌握している。

 匿名を条件に取材に応じた米当局者によると、増強のため展開する装甲戦闘車の数は6両を超えず、装甲戦闘車運用のために派遣される兵士は「100人以下」だという。

 この当局者は、駐留米軍の強化は「衝突回避プロセスを互いに順守し、シリア北東部でプロらしくない危険で挑発的な行為を避けようというロシアなどに向けた明白なメッセージ」だと説明した。

 ドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領は昨年10月、この地域から米ブラッドレー戦闘車を撤退させていた。ロシア軍は、トルコ政府との合意に基づいてトルコ国境沿いに展開している。同地域ではこの数週間、米軍がロシア軍と争う事案が何度か起きていた。(c)AFP